週末しか乗らないなら、
カーリースは月1万円台前半で足りる
走る距離が少ない人ほど、定額プランでは払いすぎになります。6社の公式料金で確かめました。
ホンダN-BOXを月300km(週末に片道40kmを往復して月3〜4回)乗る場合、いちばん安いのは月14,520円です。定額プランでいちばん安いところは20,900円なので、差は月6,380円。11年契約なら84万円の差になります。
なぜ差が出るのか
カーリースの月額は、契約が終わったときに車がいくらで売れるか(残価)を見込んで決まります。たくさん走った車は価値が下がるので、リース会社は「これくらいは走るだろう」と想定して価格を組みます。
その想定が、一般的なカーリースでは月1,000〜1,500kmです。
いっぽう、全国の平均月間走行距離は約345kmでした(日本自動車工業会 2025年度乗用車市場動向調査)。つまり多くの人は、想定の3分の1しか走っていないのに、走る前提の値段を払っています。
週末しか乗らない人にとって、月額が定額であることは安心材料ではなく、割高の原因になっている場合があります。
走る距離ごとに、いくら違うか
カーリースの月額には2つの方式があります。この2つを、走る距離ごとに比べます。
| 方式 | 月額の決まり方 | 収録している会社 |
|---|---|---|
| 走った分だけ払う | 基本料 + 1kmあたりの単価 × 走った距離 | エンキロ |
| 定額 | 走っても走らなくても毎月おなじ | ほかの5社 |
下の表は、それぞれのいちばん安いプランを並べたものです。金額は各社の公式表示にもとづく実質月額(ボーナス払いをならしたもの)です。
| 月に走る距離 | 走った分だけ払う | 定額でいちばん安い | 差 |
|---|---|---|---|
| 月200km 週末に近所だけ |
12,620円 エンキロ |
20,900円 オリコで乗ーる |
8,280円 |
| 月300km 全国平均に近い |
14,520円 エンキロ |
20,900円 オリコで乗ーる |
6,380円 |
| 月400km 週末+たまの遠出 |
16,420円 エンキロ |
20,900円 オリコで乗ーる |
4,480円 |
| 月1,000km 毎日の通勤 |
27,820円 エンキロ |
20,900円 オリコで乗ーる |
−6,920円 ここでは定額が安い |
ホンダN-BOXの場合。2026年8月31日時点の各社公式表示にもとづく。
分かれ目は月636km
走れば走るほど、従量制の金額は上がります。N-BOXの場合、月636kmを超えたあたりで定額プランのほうが安くなります。
月636kmは、片道15kmの通勤を月21日した場合の距離(630km)にほぼ一致します。車通勤している人は定額、していない人は従量制、というのがおおまかな目安です。
軽自動車では月514km〜636kmと幅があります。おおむね月600km前後が目安ですが、正確な数字は車種ごとに違います。
数字は「月に何km走ると、従量制と定額の安さが入れ替わるか」です。単位はkm。
コンパクトカーは、もっと走っても従量制が安い
同じ計算をコンパクトカー10車種でやると、入れ替わる距離がまるごと右にずれます。
2つの範囲は重なりません
同じ目盛に並べると、こうなります。
軽自動車は月514〜636kmで入れ替わるのに対し、コンパクトカーは月654〜939km。重なりがまったくありません。
理由は車両価格です。車が高くなるほど定額プランの月額は上がりますが、従量制の「1kmあたりの単価」はそれほど上がりません。そのぶん、走った分だけ払う方式が有利でいられる範囲が広くなります。
月1,000km近く走る人でも、コンパクトカーなら従量制のほうが安い場合があるということです。軽自動車の感覚で「自分はけっこう走るから定額」と決めてしまうと、損をする可能性があります。
くらべるページでは、走る距離を選ぶとその場で並べ替わります。グラフで交差する位置も確認できます。
安いほうを選ぶ前に、確認してほしいこと
金額だけで決めると、あとで困ることがあります。3つだけ確認してください。
1. 契約が終わったとき、車は残るか
従量制のエンキロは残価を高く設定することで月額を下げる仕組みです。そのぶん、契約満了時は返却して残価を精算する形になります。車が自分のものになるわけではありません。
最後に車をもらいたい場合は、オリックスカーリース(11年契約)やカーリースカルモくん(7年以上+もらえるオプション)など、譲渡があるプランを選ぶことになります。その場合は月額が上がります。
2. メンテナンスは含まれるか
エンキロは自動車税・重量税・自賠責保険・車検代は月額に含みますが、メンテナンスはオプションです。オイル交換や消耗品の交換を付けると、その分の月額が加算されます。この表の金額には含まれていません。
3. 想定より走ってしまったら
従量制は走った分だけ請求されるので、走りすぎても違約金は発生しません。ただし月額は上がります。生活が変わって通勤に使うようになった場合、当初の見込みより高くつくことがあります。
逆に定額プランには走行距離の上限があり、超えると追加請求になることがあります(オリックスカーリースの場合、経過月数×2,000kmを超えると8円/km)。
まとめ
- 週末しか乗らないなら、走った分だけ払うほうが安い(月300kmで6,380円の差)
- 軽自動車は月600km前後で逆転する。車通勤なら定額のほうがよい
- コンパクトカーは逆転が月650〜900km台。軽より広い範囲で従量制が有利
- 従量制は車が残らない。最後にもらいたいなら別のプランを選ぶことになる
- メンテナンスが含まれるかは会社ごとに違う。金額だけで比べない
最終更新: 2026年9月1日|金額は各社公式サイトの掲載内容にもとづく税込表示です。実際の金額はグレード・オプション・地域・審査結果によって変わります。契約前に必ず各社の公式サイトでご確認ください。